ラコステ(Lacoste)が好き(1)
休日はいつもラコステ(Lacoste)のポロシャツを着ている。
理由はシャリ感のある生地の着心地のよさと、からだにフィットする美しいシルエットと、ブランドへの信頼が大きい。
ぼくの住むタイでは、3つの季節がある。
もっとも快適な季節は「乾季」であり、10月~2月頃を指す。
「乾季」という名の通り、雨がほとんど降らない。気温も25℃~30℃を推移し、ときには長袖が必要なくらい涼しくなることもある。
「乾季」を過ぎると、一転して気温も湿度も上昇を始める。
これが「暑季」と呼ばれ、3月~5月頃を指す。猛烈に暑く、夜もエアコンなしでは眠れない。
今まさにこの季節にあたり、先日はバンコクで40℃を超えた。強い日差しと、まとわりつくような湿気のせいで、休日のゴルフも体力の消耗が激しい。
この「暑季」を乗り切ると、10月までは「雨季」が続く。
その名が示す通り、雨がよく降る。日本のゲリラ豪雨のように、短時間でどかっと降る。気温は下がり始めるため、豪雨があがったあとは比較的快適な気温になる。
いまは一年でもっとも過酷な「暑季」の真っただ中にある。
日本の盛夏が毎日続くイメージだけれど、熱帯に位置するせいか、バンコク市内で建設が続く高層ビル群のせいなのか、体感する暑さと湿度は日本の盛夏よりも厳しい。
そんな気候のなか、何を着るかはとても大切だ。
Tシャツ一枚で過ごすのも悪くはないけれど、「大人の男」として、熱帯での生活とはいえセンスのある着回しを心掛けたい。
ポロシャツには襟があり、さらりと着てもカジュアルに寄りすぎないところが気に入っている。夏場の「大人のファッション」として最適だと思う。
通気性に優れ、1枚で着てもTシャツほどラフに見えないから、機能も見栄えも申し分ない。
ラコステ(Lacoste)は、1933年にフランスで設立された。
プロテニスプレーヤーだったルネ・ラコステが、当時白シャツが主流だったテニスウエアを改良し、軽く通気性と伸縮性に優れたニットシャツを開発した。
鹿の子織りのコットン生地が、「快適なテニス」を実現し、これが、現在のポロシャツの原点となった。
原点には、原点たる所以がある。
ポロシャツの原点はラコステ(Lacoste)であり、だからこそラコステ(Lacoste)のポロシャツをぼくは着ている。
長い年月にわたり全世界で評価され続け、進化を遂げた「本物」のポロシャツに袖を通す喜びと安心を、ぼくは週末の度に味わっている。
遠く昔のフランスで誕生したアイデアが、いまの熱帯でのぼくのタイ暮らしを支えている。