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30代サラリーマン応援ブログ。テーマ「仕事」「海外赴任・異文化」「英語学習」「家族」など

管理者としての部下への基本作法

タイの現地法人で、ぼくは所属する組織の活動計画を策定し、進捗具合を管理する企画部のマネージャーとして働いている。

小さい部門ではあるけれど、数名のタイ人スタッフの部下がいる。

 

ぼくは彼女たちに指示を与える。

その指示を受け彼女たちは自らの職務を全うしようとするけれども、途中で行き詰ったり、仕事の進め方がわからなくなることがある。

 

そのようなとき、当然ながら相談する相手はマネージャーであるぼくしかいない。

但しぼくはぼくで、自分自身の業務を多く抱えていて、ときに彼女たちの業務上の相談に対して、「相談ばかりせずに自分で考えて課題に対処してほしい」と内心思ってしまうことも事実としてある。

 

 

「データ集計がうまくいかないので、どうすればいいか相談させてほしい」とその日彼女は言った。

ぼくは彼女が行き詰っている問題の内容を聞き、「こう進めてみてはどうか」と彼女に返した。

 

その瞬間、はっと気づいてぼくは後悔をした。

 

ぼくの顔は、ずっと自分のパソコン画面を見つめている。耳では彼女の問題を聞いてはいるが、手はキーボードを叩き続けている。手が、自分のための作業を続けている。目が、相談を持ちかけた自分の部下の目を見ていない。

 

 

彼女はぼくが提案した解決策を理解してまた自分のデスクに戻ったが、彼女がどういう気持ちだったのかはわからない。

 

 

とくに何も感じていないのかもしれないし、あるいは、ぼくの態度に失意し、傷ついたのかもしれない。

「ちゃんと話を聞いてほしい」とぼくを責めるのならまだいいけれども、「上司は仕事で忙しいのに、取るに足らない相談を持ちかけて悪いことをしてしまった」と、彼女自身を責める結果になっていたらと考えると、心が痛い。

 

部下と話しをするときは、自分の作業を一旦止め、部下の目を見て話しをする。この基本の作法を、決して忘れずに実行しようと思う。

どうしても自分の作業を優先しなければならないときは、部下と話しをする時間をべつで確保すればいい。

 

この基本だけは、絶対に守り続けていこうと思っている。

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