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30代サラリーマン応援ブログ。テーマ「仕事」「海外赴任・異文化」「英語学習」「家族」など

小沢健二とぼくの青春リバイバルについて

タイに住んでいると、日本の流行に疎くなるせいなのかもしれない。

あるいは、年齢を重ねるごとに、自分の興味の枠組みが、狭く硬直してくるからなのかもしれない。

 

新しい曲を、しばらく聞いていない気がする。大学までは、CDを購入したり借りたりしながら、曲を覚えた。好きなアーティストの最新アルバムが出る。そんなニュースに胸を躍らせていた。

 

 

最近ひょんなことから、シンガーソングライターの小沢健二さんが、19年ぶりに新曲を発表したと知った。「流動体について」という曲だった。

 

中学から高校にかけて、いわゆる感受性豊かな時期に、ぼくは小沢健二(「オザケン」と当時は呼んでいた)にはまっていた。

心地よいアップテンポのリズムも好きだったし、何よりその独自の歌詞の世界観に魅了された。

あの時代、からだに馴染むまでに曲を聴き、リズムに同調し、歌詞を覚えた。

きっと、いまのぼくの文体や、そのときどきで選ぶ言葉は、彼の影響を大いに受けているにちがいない。

 

 

とある番組に出演した彼は、このように語っていた。

 

「今の日本は、アメリカの影響を大いに受けている。その「アメリカなるもの」の構造を知りたくて、日本を離れ、アメリカに住み、第三世界と呼ばれる発展途上国も訪れながら、勉強を続けた。今はその構造がはっきりと理解できたので、いまを生きることに不安がなくなった。今までに見てきたもの、感じたこと、理解したことを、これからはアウトプットしていきたい」

 

新曲「流動体について」を聴いたとき、多感な頃に感じたあの独特な感覚が蘇った。あの頃と同じように、ぼくは曲を何度も聴き、リズムに同調し、歌詞を覚えた。

 

無限の海は広く深く

でもそれほどの怖さはない

宇宙の中で良いことを決意するときに

 

 

「音楽には国境がない」と誰かが言った。音楽は時間をも超越するものだと、ぼくは思った。 

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