仕事で自分の枠組みや可能性を広げる方法
昇進して、責任ある立場になることを嫌だという人もいれば、昇進すること自体になんの関心もなく、ただ「今までどおり」の会社生活が続くことを望む人もいる。
「仕事の充実」と「人生の充実」はちがうのかもしれない。
会社では無理をせず、決められた範囲内での仕事をこなし、オフの時間に好きなことをやる。こういうバランスの取り方ができるなら、そういうシアワセもあるのかもしれない。
ぼくは器用なタイプではないので、仕事とプライベートを明確に線引きし、一方は適当にやり過ごし、もう一方は力を入れるというメリハリをつけることができない。
むしろ、仕事とプライベートを切り分ける必要はないんじゃないか、と思っている。どちらも充実させるに越したことはないからだ。
一般的に、「昇進したい」という願望や言葉は、敬遠されがちだ。
現実問題として、ぼくたちサラリーマンは会社という組織の一員として働き、お金を稼いで生活をまわしている。そのお金をより多く稼ぎ、生活の質を向上させたいと思うなら、単純に、所属する組織のなかで上へ昇るしかない。
「昇進する」ということは、組織のなかで「自分」を通用させていくということだ。それは、仕事を通じて「他者に認められる」ということに他ならない。
組織のなかでどうすれば、自分をもっと活かせるのか?
他者(顧客や自分の組織の上司・部下など)の課題に貢献するには、いま何をするべきか?
「昇進」、つまり「組織で自分を通用させていくこと」を心密かに決意することで、自分の枠組みや可能性を広げることができる。
現状維持が好きで「ずっと定年まで今のまま働いていたい」と思うよりも、もっと広い世界が、そこにはあるように思う。
結果として、昇進したかどうかが大事ではない。昇進したからといって、シアワセとも限らない。けれども、気持ちの持ち方として、昇進しようとする気持ち、自分の枠組みや可能性を試そうとする気持ちを持つほうが健全だと、ぼくは考えている。
仕事に前向きに、積極的に関わって、自分の枠を広げ、どこまで自分を通用させることができるかを試そう。その気概がなければ、充実した仕事人生は、きっと送れない。