「メイドさん」が教えてくれた一流の仕事術。気遣い、配慮は相手に伝わる。
タイで働く日本人駐在員の多くは、「メイドさん」を雇っています。部屋の掃除、食器洗い、洗濯、ベッドメーキングなど、契約次第で家事の一部(というかほとんどです)を担当してくれます。
僕の住むサービスアパートは、この「メイドサービス」があらかじめ付いていて、毎日部屋の掃除と食器洗い、ベッドメーキングをやってくれます。
「メイドさん」は固定ではなく、日によって担当者が変わります。ちなみに僕は、自分の部屋をどんな「メイドさん」が手入れしてくれているのか、見たことはありません。幸か不幸か、わかりませんが…。
「メイドさん」によって、成果(掃除後の部屋の様子)に違いがあります。
僕は毎日、早朝に出勤し、夜10時ごろ帰宅するという生活パターンです。平日は部屋にいる時間が少ないので、散らかることはありません。積ん読状態の新聞紙が溜まっていくだけです(もはや新聞ではなく「古新聞」ですけど)。
だから部屋の状態も「毎日同じようなもの」なのですが、先日掃除を担当してくれた「メイドさん」、洗面所に置いている歯ブラシや歯磨き粉、ひげ剃り、化粧水などの配置を工夫して変えてくれたり、食器をきれいにまとめたり、トイレットペーパーの端を使いやすいように折りたたんでくれていました。
帰宅してそのちょっとした「変化」に気づいたとき、僕はなんだか優しい気持ちになりました。正確にいうと、何気ない「優しさ」を感じて嬉しい気持ちになりました。
相手への配慮の気持ち、そして「自分ができること」を考え、工夫してくれたことがわかりました。
部屋の掃除は、彼女たちにとっての「仕事」です。その「仕事」を単なる「作業」として処理するのか、それともこの部屋で暮らすひとのことを考え、配慮し、気を遣い、自分の「仕事」として成し遂げるのか。
仕事のジャンルは違いますが、僕も日々「仕事」と向き合うビジネスパーソンとして、この「メイドさん」のような気持ちで「仕事」に取り組みたいものです。「メイドさん」、ありがとう!