ゴルフと修行
タイ赴任者の休日といえばゴルフ、というのが定番で、その定番通りの休日を過ごすことに抵抗感のあった僕ですが、やってみるとたしかに楽しい。
正確にいうと、ティーショットをうまく打てたことがないし、池があれば池のほうに打ち込んでしまう僕が「楽しい」というのは間違いで、「(ゴルフを)楽しんでいる」と表現したほうが正しい。
ゴルフ場で人間観察をしてみると面白くて、
僕なんかよりはるかに腕のいいひとが、たまたま出たミスショットにふてくされて不機嫌をあらわにしたり、
僕よりもスコアの悪いひとが、みんなに迷惑をかけまいとただひたすら前へ前へと急ぎ、メンバーとの会話もなく単独プレーに走ってしまったり。
どちらも気持ちは分かる。だけど、ゴルフってみんなで「楽しくするもの」だと僕は思っている。
僕だって思い通りにいかない自分のプレーに腹が立ち、途中で帰りたくなることもある。二度とゴルフなんてしたくない、と思うこともある。
だけど、絶対にふてくされないと決めている。「楽しくやる」ことをいつも心がけている。
メンバーの誰かが良いショットを打ったときには率先して「ナイスショット!」と言い、自分がミスショットを打ち込んだときにも明るい表情でいる。
プレー中の会話を楽しむ。よく笑う。
楽しい雰囲気のなかでゴルフができたら最高だ。そのためには、メンバーひとりひとりが、少なくても僕自身が、人知れず「楽しむ努力」をすることが大切なんだと思っている。