ネットに溢れる「自己実現」の洪水のなかで
ブログやツイッター、メルマガ、Youtubeなど、個人が情報発信するためのツールが溢れていて、
僕たちは、ふと自分の生き方や働き方に迷ったり、気持ちが弱ったりしたときに、
その心の空白を満たすために、その「答え」となり得る何かを、ネットのなかに求めてしまう。
ネットのなかには、多くの人たちの「自己実現」が溢れていて、
容易に「いまの自分」を否定し、「これまで」の歩みを後悔させ、「これから」の「理想の自分」の像を煌びやかに、いかにも(自分が)決断さえすればすぐ掴まえられそうな距離感で、
僕たちの目の前に提示される。
甘い汁、きっとそれはフェイクなんだろうと気づいていても、
「もしかしたら・・・」という希望の芽が、隠すように踏みつけた足元を持ち上げてくる。
何が正しいのか?何を信じればいいのか?
僕が言えるひとつだけ確かなことは、「いまの自分」、つまり、いま自分が置かれている状況とか、仕事とか、進路だとか、
「そこ」を否定して、逃げていると、
「いま」と向き合う自分自身のパワーそのものが、想像以上に削がれてしまうということ。
「生きる力」と言っては大げさかもしれないけど、でも、日々の生活や仕事の原動力となるエネルギーみたいなものが、驚くほどに萎縮していく。
つまり、「いまの自分」と向き合い、「いまの自分」を認めて、そこから新しい一歩を踏み出すことでこそ、きっと未来は拓けるものであって、
「いまの自分」を丸ごと否定し切ったところで、どこか別の次元にワープできる訳でもない、ただただ自分の内にあるパワーを萎えさせてしまうだけなんだということ。
いまここにいるのは小さな自分だとしても、そこから「できること」を考え、実行し続ける以外に、何ができる?
妄想にふけっている時間、ひとときの充実感を味わえるのかもしれないけど、それは妄想を閉じた瞬間に、現実を刺す刃に変わる。
僕が言いたいことは、「いま」にもっと本気で、真正面から、向き合っていこう、ということ。
いま、ここから、進んでいこう。