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30代サラリーマン応援ブログ。テーマ「仕事」「海外赴任・異文化」「英語学習」「家族」など

「タイ人は甘いもの好きだから糖尿病になりやすい」って本当?自分が角砂糖どのくらい食べているか知っていますか?

タイ人は角砂糖を毎日20個食べます。これは半分ウソで、半分ホントウの話です。タイ保健省が発表したデータによると、タイ人は1年に平均29.6キログラム(1日あたりに換算すると、80グラム。で、角砂糖20個分です)の「糖分」を摂取しています。

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日本人の目から見て、タイ人が「甘いもの好き」なのは間違いなさそうです。コーヒーやお茶はもちろん、ラーメンにも砂糖を入れて食べる(しかもスプーン2~3杯たっぷりと!)のは衝撃的です。日本人駐在員のなかには、タイ人の日常が「砂糖漬け」になっている現状を嘆くひともちらほら。

「バンコクでは4人に1人(25%)が糖尿病を発病している。特に15歳未満の子どもの9%が糖尿病を患っている」

そんなニュースを見て、「糖分摂取量の多いタイの食文化はまだまだ途上国レベル。やっぱり和食が一番!」という意見も聞こえてきそうですが、でも、そもそも「角砂糖20個分」の糖分って、異常値なのでしょうか?僕たち日本人には「あり得ない」水準なのでしょうか?

たとえば暑い日、のどが渇いた僕は、コーラ590mlを一気飲みします。ぐびっと。キンと冷たい感覚の広がりと、炭酸の刺激が心地いいです。やめられませんよね。で、これで角砂糖17個分です。えっ、ショック…。

毎日、仕事はじめに栄養ドリンクを飲むとします。気を引き締めて、仕事をするぞ!これで角砂糖約7個分です。

加えて間食にお菓子を食べ、主食にご飯やラーメンなどの炭水化物をしっかり摂る。おまけにスイーツ全盛の時代です。本当に「砂糖漬け」なのはどっち?案外、日本もいい勝負しそうです。

「砂糖漬けの食事」は、国ごとの食文化の違いではなく、現代食がかかえる世界共通の問題なのではないでしょうか?

タイ人の「過度の(ように見える)甘いもの好き」を指摘したり批判したりする声もありますが、それはたまたま日本人が「砂糖をかけないもの」に対して、タイ人が「砂糖をかけている」から。際立って見えているだけです。

たとえば、羊羹。日本からの出張者がお土産でくれた羊羹をタイ人スタッフにも取り分けたところ、「甘すぎて食べられない」とひと言。僕にとっては、甘味をおさえた食べやすい羊羹だったのですが…。

僕が言いたいのは、海外生活において、その国の一面だけを見て「決めつけ」をしてはいけないんじゃないか、ということです。「タイ人は一日で角砂糖20個分の糖分を摂っているらしい」という情報に接したとき、「だからタイ人は糖尿病の発病率が多い」とか「タイの食文化はおかしい」と安易に結論づけない。

「じゃあ、日本ってどうなの?自分の食事はどうなの?」

この視点、きっと大事です。

ちなみに、バンコクだけでないタイ全体の糖尿病の有病率は成人人口の6.4%。これは2013年度の世界平均8.1%よりも「低い水準」ということです(国際糖尿病連合調査)。

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