「他者評価」で働く
夏休みを前に、僕なりの「仕事の心得」を書いておこうと思います。
大前提として、「仕事の成果は自己評価でなく他者評価で決まる」ということを肝に銘じておきたいと考えています。
自分が頑張ったかどうか、苦労したかどうか、は「仕事の成果」とは直接関係がないということ。厳しいようだけれど、「相手にとって役に立ったかどうか」、この一点でのみ僕たちは評価されているということです。
「自分はこれだけ頑張って、たくさん時間もかけているのに、上司はオレを評価してくれない・・・」と不満を言うひともいるけれど、
・本当に自分は目の前の上司の役に立つことをいの一番に考えたのか
・そのために必要な行動を十分にとったのか(報・連・相など)
を冷静に振り返らなくちゃいけないと思う。
こんなことを言うと、「上司の顔色ばかり伺うのはカッコ悪い」とか「上司にゴマをすってまで自分に嘘をつきたくない」とか反発して、あくまで「自己評価」で仕事を推し進めようとするひともいるでしょう。
だけど、「他者評価」で勝負してこそ、「自分を通す」ことができると僕は思っています。
このしょぼい自分で勝負して、どうにかこうにか、目の前の相手を1人ずつ巻き込んで、味方にしていく。組織のなかで「自分を通す」ためには、まずは他者の評価(=信頼)を得なくては何も始まりません。
「他者評価」を意識して仕事をするということは、他者を満足させられなければ「仕事をした」とは言えない、という覚悟をもつことでもあります。この覚悟は、働く姿勢を180度変えるものだと思います。
「自己評価」のままで仕事をしているひとは、「時間がない」「忙しい」を理由に加減をつけて働いているように思います。自分の好きな分野にはとことん時間をかけてのめり込む一方、苦手なことや気の乗らない仕事に関しては、最低限のことだけをやって済ませてしまう傾向にあります。
(この「最低限のこと」は、あくまで「自己評価」に基づく基準値です)
だから僕は、「自己評価」で働くというのは甘い道だと考えています。本人は「自分」をしっかり持って働いているように思っていても、どこか独りよがりな仕事をしてしまう。
そんなふうに、脆いものだと思っています。
「自己評価」でなく「他者評価」。もう一度、心得ておきたいものです。